AppleのAIは社内から固めている?Siri刷新報道と“Enchanté”の意味

Siriが“内蔵AIチャットボット”へ刷新されるという報道(Campos)を整理してみました。社内AI「Enchanté」やGemini連携の示唆も含め、事実と推測を織り交ぜます。

自宅のリビングで冬用のニットを着た日本人女性が、AIチャット画面を表示したスマートフォンを手に微笑んでいる様子

基本週末ブロガーなので今頃の更新になります。

BloombergやReutersは、AppleがSiriを“内蔵AIチャットボット”として大改修する計画を報じました(コードネームは「Campos」)。

同じタイミングで、Appleが従業員向けにAIアシスタントを展開しているという報道も出ていて、僕の印象からすると、「社内で回して磨いたものを、Siriを含む製品体験に落とす」流れのように思えます。

ただし、公式発表で確定している範囲は限られるので、事実と推測を分けて見ていきます。

Siriが“内蔵AIチャットボット”になるという報道

BloombergReuters(2026/01/21近辺)は、AppleがSiriを“内蔵AIチャットボット”として刷新し、既存のSiri体験(インターフェース)を置き換える計画だと報じています。Appleはコメントしていない、ともされています。

The VergeもBloomberg報道の要約として、SiriがChatGPT的な対話型に寄ること、そしてOS世代(iOS/iPadOS/macOS)の大きな目玉になる可能性に触れています。

加えて、コードネームが「Campos」とされ、音声だけでなくテキストでも使えることが示唆されています。

ちなみにこの刷新は、iOS 27/macOS 27世代に向けての計画とも言われています。

Appleは社内向けに“2つのAIアシスタント”を展開しているという報道

Macworldは、Appleが従業員向けに“Enchanté”という社内AIアシスタントを用意し、2025年11月頃から展開している、と報じています。要点として、Appleが承認したモデルだけを使い、ローカルまたはプライベートサーバで動作し、第三者との接続を持たない、とされています。

さらに、EnchantéではAppleのFoundation Modelsに加えて、ClaudeやGeminiにもアクセスでき、回答の品質評価や、Appleモデルと第三者モデルの“並べて比較”もできる、という記述があります。

同じくAppleInsiderは、Appleが社内で2つのチャットボットを従業員に展開しているとして、Enchantéは校正・ブレスト等に使えること、Enterprise Assistantは社内規程や福利厚生、手順(例:VPN設定)など“社内ナレッジの検索”に寄せた用途であることを具体例付きで伝えています。

なぜ“社内AIの展開”が、Siri刷新の報道とつながって見えるのか

ここからは推測です。

Siriを“対話型”に寄せるなら、モデルの賢さだけでなく、「誤答が出たときにどう直すか」「どんな質問が実際に来るか」「どの種類の回答が使われるか」を大量に集めて改善する必要がある、という見立ては自然です。

その点、Enchanté/Enterprise Assistantの報道には、評価(フィードバック)を集めたり、モデルを比較したりする仕組みが出てきます。僕の印象では、この“改善の回し方”自体が資産になって、製品側(Apple IntelligenceやSiri)に転用されていく可能性があります。

もう一つは「守りの設計」です。社内向けAIであっても、社内資料やファイルを扱う以上、情報管理を崩すと一発で事故になります。MacworldAppleInsiderが“第三者にデータを送らない前提(ローカル/プライベートサーバ)”を強調しているのは、この方向性を示す材料だと思います。

PCCと“内蔵AIチャットボット化”は、同じ方向を向いているかもしれない

AppleのPCCは、Apple Security Researchの技術解説で「クラウドに送られる個人データはユーザー以外(Appleでさえ)アクセスできない」こと、そして“stateless(痕跡を残さない)”などの要件で設計した、と説明されています。

この思想がSiriの刷新にどう刺さるかは、まだ確定材料がありません。ただ、僕が思うに、対話型AIがOSの中心に寄るほど「どこで処理して、どんな境界でデータを守るか」が主戦場になりやすいと思うので、PCCの説明と方向は揃って見えます。

まとめ

Reutersは、Siriを“内蔵AIチャットボット”へ刷新する計画(Campos)を報じました。同時期に、Appleが社内向けAI(Enchanté/Enterprise Assistant)を展開し、評価・比較・ナレッジ検索を回しているという報道も出ています。

現時点は確定情報が限られるため、提供時期・対応範囲・UI(音声/テキスト)・実行力の4点が見えるまで、事実と推測を分けて追うのが安全です。

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